国東半島巡り 香々地町5
片山トンネル

貴船隧道塩屋隧道に続く、「にぎやかな尾根」第三弾。

写真の通り、小さな尾根である。
なぜこの尾根を4つの隧道をもって攻略したのだろうか…


西側の尾根に登って見下ろす。
中央を横切っているのが国道213号である。
そこから分岐する国道よりも立派な道が見える。


片山トンネル 見目側(東側)坑口
かたやまとんねる 豊後高田市道
大分県豊後高田市片山(旧制香々地町)
竣工
改修
1918年(大正 7年)
1988年(昭和63年)
延長
(改修後)
187m
(114m)

ごくごく最近改修を受けた隧道だ。

(それでも20年たってる…、いかん時代感覚が麻痺している)


片山トンネル 片山側(西側)坑口

僕が中学に入るかそのくらいに突如このトンネルは現れた。
「なんでこんなトコにトンネル作るんだろう?」
当時そう思ったことをはっきりと覚えている。


この尾根は何度も言うがトンネルたくさんあるし、そもそも
当時既に切通しによって国道は改良されていた。
トンネルは国道から分かれ、向こうの地区へと抜ける。
「いるのかコレ?」




僕は勘違いしていた。
そして国道から見えていなかった。

ここにはずっとずっと昔から隧道があったのだ。

香々地町史によると↓

この地区にはかつて「天越道路」と呼ばれる道路が建設された。
道路は西の片山地区と東の見目村を結んだ。

そして大正7年、村費により道路改築、すなわち隧道建設が行われる。

隧道の名は「片山隧道」

ではなく、

「天越隧道」と呼ばれた。

なんとなくこっちのほうがかっこいいぞ?
読み方はわからんが。


当時は現在よりも延長は長く187m。
幅員、高さともに2.7m。

総工費700円。

どうも地元悲願の隧道だったようなんだよなあ、町史の書き方が。
確かにこの時点では、この尾根には海側に貴船隧道(明治34)があるのみだ。

で、建設から7年の大正14年。
さっそく西口が崩落する。
村人総出で改修工事を行ったそうだ。いわゆる道普請



昭和24年応急修正 地理調査所発行五万分の一地形図「姫島」
昭和26年応急修正 地理調査所発行五万分の一地形図「鶴川」

さて、だんだん地図がにぎやかになってきましたよ。

なんの思惑か、明治・大正・昭和と、隧道が掘られまくった香々地の尾根。

次回やっと完結します→


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2008.9.6


見取隧道
見取隧道
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