特設ステージNo.2
第一,第二平淵隧道
地図から消えた平淵隧道 その3
■消え去る運命の道■
地図から消え去った道と隧道を求め、足を踏み入れたらそこは完全廃道だった。
※補足
この道路・隧道については情報がネットにおいてもほとんど無く、
わずかにtaiheiさんのtunnelwebの掲示板において、氏とみんみんさんが
それぞれ現地に行き、いずれも撤退したという情報のみが確認できていた。
現地の状況はtaiheiさんが見せてくれた「藪」の写った写真から
「オールグリーン」の世界を把握。冬とはいえ全行程藪も覚悟していた。
僕がこの探索を行ったのが平成20年の1月4日。
実はその前日の1月3日から「廃線隧道」のしろさんが順次レポートを
HPにアップされていた。氏は数年前にここを突破されていた。
しかしADSL環境もない実家に滞在していた僕がそれを知る由も無く、
手元にある情報は、その隧道スペックと昭和26年の地形図のみ。
つまりこの時点で僕はまだ「この先に隧道が(まだ)ある」ということを
確信していません。
もちろん「どんなことが起こっているのか」も…
以上を踏まえて以下のレポートを読んでいただければ幸いです。
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進めば進むほど、竹の密度が上がってくる。
感じるのは「夏に来なくて良かった」という、非常に後ろ向きな安堵感のみ。
だんだん、伐採されている範囲も狭まってきて、測量士さんたちの心情が心に浮かぶ。
「なんでこんなトコ来なきゃいけねーんだ!」
ですよね。こんなとこ好きこのんでくる人種は、もうこれは一種類しかいないですものね。
そんな希少種の僕も「そろそろ撤退か」と常に思いながらその歩を進めていた。
コレが夏になったらどんな状態になるのか。
仕事でも山を歩く僕は「想像したくない」。容易に出来てしまって嫌だ。
と、藪のトンネルを歩いていると、急に明るくなった。
もちろん道の状態はそのままだけど。
急に明るくなった左上には断崖絶壁が見えた。
良くこんなトコに道作ろうと思ったわ、昔の人。
と、
なんか中央に見える…
あれは…
(AA準備中)
(せーの、)
隧道アッタ━━━━━━)゚∀゚(━━━━━━ !!!!!
第二平淵隧道 日出町側坑口
だいにひらふちずいどう |
県道藤原杵築線(旧道) |
大分県速見郡日出町赤松
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竣工 |
不明(明治36年以前) |
延長 |
22m |
でも…
道ナカッタ━━━ - - - - - - ━━━ !!!!!
(マウスポインタを画像に重ねてください)
ごっそり逝っちゃってます…。
明るくなった意味がわかったよ。
北国の山では雪崩の多いトコには木が生えない。
同じ理屈だ。
もうだめだ。この道はもう地図には帰ってこない。
先ほどまでの土砂に埋まって山に帰りつつある道路もそうだが、
もうここまできたら修復不可能なのは土木でメシを食っている僕でなくてもわかることだ。
さすがのガードレールも、上からの土砂崩落と、自らが立つ路盤の崩壊には耐えられなかった。
何かを示していたであろう標柱の柱とガードレールの一番端っこだけが残されていた。
複雑な思いのまま、標柱の横を抜け隧道内に。
内部はコンクリート巻きで舗装もしてあり、驚くほどきれいだ。
どこかに持っていけばそのまま利用可能とも思わせる。
その能力は十分残しながらも、車を通さなくなって何年が経過しているのだろう。
ってか、そのカラーコーン。
その存在意義は別として、
どうやって持ってきたんですか?日出町さん。
結構重いんですけどコレ。あの藪を越えて持ってきたんだろうか…・
入って振り返る。
第二平淵隧道 杵築市側坑口
あの入り口の工事中看板を通り抜けてからこっち、トンネルの中だけが
一番安全だった。
僕は反対側からアプローチしたので、最初に到達したのが「第二」である。
では次の「第一」を目指そう。
地図上でも2連になっているので、振り向けばすぐそこにあるはずだ。
さて出発!
…
やっぱり簡単には行かせていただけないのね…
果たして第一隧道も残っているのだろうか。
そして僕はスキヤキに間に合うのだろうか…
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