特設ステージNo.4
初代竹田津隧道

初代竹田津隧道から探検隊現る その3
■暗闇を進む■




さて、不気味な廃道区間を突破し、我々探検隊は初代竹田津隧道に突入した。



中はもちろん暗闇。
明治隧道、しかもは廃隧道に照明設備などあるわけも無く。




こちらは画像処理で無理やり明るくしたものだが、わりと歩きやすくはある。
目立った崩壊も無い。

チョメ氏と二人ライトで照らしながら歩く。

何か話していたんだろうが、あまり覚えていない。

というのも、




写真中央やや上を何かが二つ飛んでいるのがわかると思う。

そう、ここもまたコウモリ君達の住処だったのだ。

というか、ハンパな数ではない。



天井の岩が抜け落ちた跡のくぼ地なのだが、
コウモリ君によってビッチリ充填されている。

キュイキュイうるさい。

いや、我々のほうが異邦人なのだから、これは申し訳ないんだけど、


ヘタレにはきつい。



そんなこんなで全長360mの隧道を歩いているとだんだんと向こうが見えてきた。




「あ。」


光がダルマ型に見える。

ということは、

「水没している」。

隧道野郎の常識だ。




近づけば向こうの風景が逆さに映り、幻想的な風景だ。
そんな感想もてるくらいだからまだ余裕はあったんだろう。


実は前項でも述べたが、水没しているという情報は既に得ていたので、
我々はちゃんとリュックに長靴が入っている。


僕は出てくるときに庭に親父の長靴が干してあったんで拝借してきた。

いざ入水。



水はややにごっているが、ソコまで深くは無い。
足首くらいだろうかあーーーーー!!








隧道の中心で、

「穴が開いてるよ親父い〜!!」

と叫ぶ。



ちゃんとパスカルだかアルキメデスだかの原理により、長靴内水位が
水溜りの水位と等しくなる。

冷たい…

まだ5月である。下半身の力が抜ける。


だいたいなんで穴開いてんのに庭に干してんだよ…
勝手に持ってきといて文句も言えないが。



まあ3歩進めばあとは開き直りである。
ジャバジャバと水没区間をクリア。

しかし静かだ…

我々が水を渡る音しかしない。

そう、ここは「地底」なのだ…


二人とも無言になる…



「…」




「ア〜アア〜!! イエア〜〜!!」


「ビクッ」

突然の大音響に二人して心臓が止まりそうになる。



僕の携帯のアラームだった。

しかも設定していた着メロはイントロがインディアンの雄たけびのような
叫びから始まるという悪趣味なもの。ボリュームは最大の「6」。

休日はだいたい9時に起きるのでそのセットをしていた。
そもそも朝9時にこんなトコにいることのほうがイレギュラーなのだ。

チョメ氏にひたすら謝る。



ちなみにチョメ氏はいつも小型三脚を持参する。
僕はめんどくさがりなのでフリーハンドで撮るのだが、
写真の出来が圧倒的に違う。見習おう。


出口はすぐソコに見えている。

この暗闇地獄もあと少しだ。
結構長い360mだった。


二人とも無言でシャッターを切っている。



「…」








「ア〜アア〜!! イエア〜〜!!」


「ビクッ」

だれか「スヌーズ機能」というものを僕に説明してくれ!


またひたすらチョメ氏に謝る。



とにかく、たいした山場も無く、
もとい、終始山場を迎えながら、



香々地町側に到着!

地上に出てきた。







…。




携帯の件、ホントすみません→


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2008.8.26


初代竹田津隧道04
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