国道213号線 トンネル14
新竹田津トンネル
しんたけたづとんねる 国道213号線
大分県国東市国見町竹田津
竣工 1987年(昭和62年) 延長 1,010m


竹田津地区中心部を抜け、国道は一路半島中心方面を目指す。
お得意の隧道で近くの尾根を抜ければ良さそうなもんだが、いろいろあって
こっちのルートを通っている。(大分県国東半島巡り「第三大高島隧道(仮称)」参照)



海岸から1kmほど尾根に沿って走ると道は尾根側にカーブし
トンネルが現れる。電光掲示板が他には無いアイテムだ。


新竹田津トンネル 竹田津側坑口

国東半島初の延長1000m越えを果たした新トンネルだ。

昭和62年完成。

入り口には電光掲示板、中には照明・歩道・排気装置(通称ジェットエンジン)全て完備。
あとはラジ再さえあれば完璧なんだが、20年たってもコレだけが無い。

※ラジ再:ラジオ再放送設備。トンネル入り口のアンテナでラジオを受信し、
トンネル天井に張られたワイヤーアンテナから再び放送するための設備。

おっさんが野球中継を聞きながら走っていたが、バッターが打った瞬間に車がトンネルに入ったため
どうなったかわからず、急いでトンネルから出ようとスピードを上げたりしないようにするための設備。




さて、新トンネルの手前からさらに山方向に分岐する旧道に入ろう。



旧道になって20年以上がたつが荒れている様子ではない。
この旧道区間にも集落はあるし、右の写真でちらりと見えるが、

いまだバス路線健在。新トンネルを路線バスは通りません。
国見トンネルの時と一緒だ。



さて、旧制「香々地町」の看板が残っている。
だれかが撤去し忘れたんだろうが、コレも旧道の味。
しばらくはこのままにしておいて欲しい。

道はここで尾根に向かって急カーブ。



竹田津隧道 竹田津側坑口
たけたづずいどう   国道213号線(旧道)
大分県国東市国見町竹田津
改修 1958年(昭和33年) 延長 389m

旧旧道の初代・竹田津隧道があまりに狭い山道だったので、
国道指定もされた(1953年)ってことで、新たに建造された。




扁額は苔むして見えなくなっているが、横に金属製のプレートが埋めてあった。
建造年や諸元が浮き彫りになっている。
幅員5.60m、有効高4.50m。


昭和中期に建造・改築された隧道の中でも竹田津から西の香々地町にある隧道は
なぜかこの金属製プレートが多い。現在は銅版が主流となっているアレである。



「プヮーーン!」


なんだよ!!




バスが通っていった。
ちなみに一時間に一本とかいうレベルじゃないので貴重なショットだ。
どう考えても経営的によろしくない路線だろうが、頑張って欲しい。



中は例によって奥に行けば素掘りになっている。
っていうか戦後に改築されたんならともかく、新設されてんだから
もうちょっとこう、なんか…、しっかり造って欲しい。



豊後高田市(香々地町)出てきた。このまま右に行くのが旧道。
左に曲がれば西国東広域農道である。


竹田津隧道 香々地側坑口

椿が植えられていたりして、旧道にしてはちゃんと維持管理されているようだ。
バスが通っているだけはある。



ここで、変なことに気がついた。

なぜか隧道内の香々地側に照明が無い。
むこーーーうの方の坑口(国見側)の右側にちょろっとだけ見える。

なにがあったんだろう。

さて、旧道は方向を変え、一路海を目指す。
香々地町内で国道は再び「沿岸道路」になる。



夢の跡発見。

なぜか撤去されずに、向きだけ変えられているこの標識は逆三角形。
専門用語で言う「おにぎり」だ。


畑に向かって頭を下げながら「ワタクシ、国道213号線でございます」とアピールしている。
過去管理人が見てきた「旧道に残るおにぎり」はすべからくこういう目にあっている。




田舎特有の「スタジオ・ジブリ式」バス停を発見。

しかしここ…



がら〜ん

まあ確かに「伽藍」って、そんなに簡単な漢字じゃないけどさ…

がらん。




旧道を下ってくると現道合流。右が今来た道。


新竹田津トンネル 香々地側坑口

過去2回だけ自転車でここを抜けたことがあるが、車がみんな飛ばす飛ばす。

歩道はあるけど怖いんじゃー。




さて…

初代・竹田津隧道だが…

明治時代に沿岸道路の一環として建設され、戦後まで使われた伝説の隧道。
どうやら数年は本当に国道だったようだ。

ということで、定義上はここでのレポになるわけだが…

行ってみて、一発で「特設」行きが決定。

初代の特設ページはこちら



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2008.6.19

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