国東半島巡り 杵築市2
下野田隧道
しものだずいどう   杵築市道?
大分県杵築市下野田
竣工 不明 延長 39m

大分方面から走ってきて国道213号線に入ったあたりで、助手席に座る彼女が、
「ねえ、どこか古いトンネルない?」と聞いてきた場合あなたが取るべき道は2つ。

左側にあるコンビニで氷を買ってきて彼女の頭を冷やしてみるか、
この隧道に案内することである。

下野田隧道はそんなところにある。

ただし、tunnelwebのtaiheiさんもそうしたように、
大分側からのアプローチについては説明は控えたい。



それはその隧道に至る道が、あまりに狭く、そして地元に住む方々の生活道であるからであり、
トンネルマニアが大挙して押しかければ、住民の方々に迷惑がかかるから。
(まあそんなことは地球が終わるまで無いとは思うが)

例によって僕は道に迷いながら、地元の方々の目線に引きつった会釈で答えていた。
隧道存在情報だけで、しっかりと道を確認してこないからこうなる。
若い女性が歩いていたが「この先トンネルってあります?」などと
どうして聞けようか。




と、




唐突に現れる穴。

下野田隧道 日出町側坑口

これはまた古そうな物件である。一応舗装はされているが、
兄さんこれ曲がってますよ?

意図的なのか単なる測量ミスか、短い隧道であるが「くの字」である。

ちなみに、

国道213号線 野田隧道日出町側

左に見える階段から上っていけば近い。


中に入ってみれば、落盤も無く、非常にきれいな状態。
小型車なら余裕では通り抜け可能。
今流行のミニバンは車両保険に入ってから通ったほうがいい。



下野田隧道 杵築町側坑口
こちら側はコンクリート製の坑門が設けられているが、明らかに後付け。

すぐ奥にはすでに素掘りの岩盤が見えている。

ちなみに、

国道213号線 野田隧道杵築側


貴重なツーショット。
トンネルが三次元的に交差しているのである。
僕はこれを「椿方式」と呼んでいるが、その話はまた後日。



杵築側は集落は無く、現国道213号線に向かって旧道が下っていく。


決して広くはありませんこの道。
管理人の車は旧規格軽自動車です。小さいんです。
向こうに杵築市街が見える。



ここで国道合流。こっちから行ったほうがわかりやすい。


さて、ざっと見てきたが…




あのトンネルはなんだったんだろう?




下を貫く野田隧道は1964年完成。でも1950年測量の地形図にはすでに記載があるので、
これは改修年と見るべきだろう。

そうじゃなきゃ、



これが国道の旧道ってことになる。

(213号が国道指定されたのは1953年)



これについてはORRのへなり氏が、非常に綿密な調査の元、その素性を暴いている
僕の懸念は現実のものであったのかもしれない…


無事国道に下りてきた僕は、そのまま年田隧道の探索に出向いた。


再び道に迷って泣きそうになるのは20分後のことである。




おわり

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