国東半島巡り 国見町3
啝ノ浦隧道
なぎのうらずいどう 国東市道
大分県国東市国見町小江
竣工 不明(昭和2年以降) 延長 65m

楠戸トンネルを抜けると次の岬が見える。
現在は尾根が大きく開削され、切りとおしになっている。

そのすぐ脇に既に目的の穴が見えている。

(画像にマウスポインタ重ねて下さい)

←小江地区          周防灘→



道は1.5車線分といったところか。
その脇にまだ生きています→

古い隧道があって、そこを切りとおしにする際は、そのトンネル自体を
開削してしまうのが常であるが、ここは旧隧道に至る道路の線形があまりに
急であったため、その手前を曲線で開削し、なだらかなカーブを描く線形となっている。


啝ノ浦隧道 小江側坑口

平成の初期くらいまで確か使われていたと思う。
中学の時(平成2年)に通っているから多分その後に旧道化。



中はこんな感じで非常に狭い。しかも照明も無い。
路面はコンクリート舗装だ。


ちなみにこの大きさです。

地元で育ち、都会に出て苦学の末いい会社に入り、家族にも恵まれ、
初孫を両親に見せようと、エルグランドとかで帰ってくると泣きたくなる。
(実際エルグランドもエスティマも全高は1.8m無いから通れるんだが)



啝ノ浦隧道 長瀬側坑口
ちなみに高さ制限は2.3m。

竣工年は不明だが、昭和2年の平面図に記載が無いので、その後だ。

(画像にマウスポインタ重ねて下さい)

昭和2年要地測量 大日本帝国陸地測量部発行五万分の一地形図「姫嶋」

ちなみに隧道名になっている「啝ノ浦(なぎのうら)」は上の地図の
長瀬地区の東隣にある小さな谷付近の字名である。

長瀬も啝ノ浦も古くからある地名で、水ヶ元隧道のある「水ヶ元」も併せて
伊能忠敬の測量隊の日記にもその記載がある。

さらっと書いたが、地図マニアにとっての唯一神とも言うべき
近代測量の祖がこの地を訪れていると知るだけでも感慨深い。

まあ、彼は全国ほとんどの海岸線を訪れているんだが。



ちなみに啝ノ浦隧道のさらに岬側を見れば小さな港がある。
ここに、人が歩くのが精一杯なくらいの小さな隧道があったという
記憶があるのだが、実際探してみたが見つからなかった。

確かに小学校の遠足の時にみんなで肝試しで通った覚えが
あるのだが。記憶の間違いか。

あるいはあの廃屋の裏のヤブの中に…

どのみち、岬の長瀬側は私有地なので通り抜けはしないほうがいい。
暗くて怖いとかゲジゲジがいた覚えがあるとかそういうことでは…ない。



おわり

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2008.2.10


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